2011年11月29日
夫婦とはそういうものか
ーーー独立30周年を記念して綴っています。ーーー
薬物による副作用が出てかなり苦しそうだったが、それでもじっと耐えて何かに当たるとか、唸り声を出すということはなかった。
そんな母を見ていると、何をどうしていいか分からず戸惑うばかり。
ある日母が「父ちゃんはまだ来らっさんとね?」と言うから、
「なんか用事でもあると?」と聞くと、
「そいぎよか」という。
しばらくして、顔が歪みだした。
「どがんしたと。先生ば呼ぼうか」と言うと
母が「うんこしたかとばってん父ちゃんの来らしてからよか」と。
私は「なんば言うとね、おいは母ちゃんの腹から生まれて来たとばい。気使かわんでよか」とすこし語気をつよめて叱るように言った。
母はすまなさそうに用を足して、自分でお尻が拭ける状態でもなかったので私が拭かせてもらった。
「すまないねぇ」と言うから
「あやまらんでよか」とまた語気を強めてしまった。
しかし、息子から下の世話をしてもらう事の複雑な思いはその時は理解してなかった。
ただ、このとき夫婦とはそういうものかと深く思った。
【職人の営業奮戦記】(2)
・・・家族・・・4
薬物による副作用が出てかなり苦しそうだったが、それでもじっと耐えて何かに当たるとか、唸り声を出すということはなかった。
そんな母を見ていると、何をどうしていいか分からず戸惑うばかり。
ある日母が「父ちゃんはまだ来らっさんとね?」と言うから、
「なんか用事でもあると?」と聞くと、
「そいぎよか」という。
しばらくして、顔が歪みだした。
「どがんしたと。先生ば呼ぼうか」と言うと
母が「うんこしたかとばってん父ちゃんの来らしてからよか」と。
私は「なんば言うとね、おいは母ちゃんの腹から生まれて来たとばい。気使かわんでよか」とすこし語気をつよめて叱るように言った。
母はすまなさそうに用を足して、自分でお尻が拭ける状態でもなかったので私が拭かせてもらった。
「すまないねぇ」と言うから
「あやまらんでよか」とまた語気を強めてしまった。
しかし、息子から下の世話をしてもらう事の複雑な思いはその時は理解してなかった。
ただ、このとき夫婦とはそういうものかと深く思った。
Posted by 青風 at 08:48│Comments(0)
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