2011年11月24日
歴史的瞬間
ーーー独立30周年を記念して綴っています。ーーー
独学で焼き始めて1年がたったころから、一部ではあるが販売できるくらいの商品が作れるようになった。
商品を見る目は前に勤めていた有田焼の商社で鍛えられていたので、どれくらいの完成度だったらお客様にお金を頂戴していいかの判断はついた。
しかし、取引先に焼く修業をしていることは言っていなかったので、いきなり「自分で焼いたものですから売ってみてください」とは言いづらく、「これまでとは違った窯元から仕入れてきましたので売ってみてください」と嘘をついて売り始めた。
売店の女性には評判が良く、「いいね。これだったら自分でもほしい」と言ってくれる人もいた。
一つのホテルから置き始めたのだが、なんと、私の作ったものが売れ始めた。
月に2度程度訪問して売れ具合を確かめるので、2週間後には追加が必要になるくらい売れていた。
この時ほど感動したことはない。
自分が作ったものが、お客様に認めてもらった私にとって歴史的瞬間だ。
しかし、嘘をついているので表だって喜ぶわけにはいかず、一人心の中で喜びをかみしめた。
【職人の営業奮戦記】(2)
・・・有田焼アクセサリー販売・・・5
独学で焼き始めて1年がたったころから、一部ではあるが販売できるくらいの商品が作れるようになった。
商品を見る目は前に勤めていた有田焼の商社で鍛えられていたので、どれくらいの完成度だったらお客様にお金を頂戴していいかの判断はついた。
しかし、取引先に焼く修業をしていることは言っていなかったので、いきなり「自分で焼いたものですから売ってみてください」とは言いづらく、「これまでとは違った窯元から仕入れてきましたので売ってみてください」と嘘をついて売り始めた。
売店の女性には評判が良く、「いいね。これだったら自分でもほしい」と言ってくれる人もいた。
一つのホテルから置き始めたのだが、なんと、私の作ったものが売れ始めた。
月に2度程度訪問して売れ具合を確かめるので、2週間後には追加が必要になるくらい売れていた。
この時ほど感動したことはない。
自分が作ったものが、お客様に認めてもらった私にとって歴史的瞬間だ。
しかし、嘘をついているので表だって喜ぶわけにはいかず、一人心の中で喜びをかみしめた。
Posted by 青風 at 09:04│Comments(0)
│●職人の営業奮戦記