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2012年08月16日

校長先生を信じてみませんか

【PTA奮戦記】№19

ーーーー 荒れた中学校をどうする ーーーー


校長先生が覚悟して実施されようとしている処分を、保護者の中で当事者と私だけが知っていればいいという問題でもなかったので、本部役員と学年分会役員を集め会議を開いた。

校長先生にこれまでの流れを細部にわたって報告してもらい、役員の意見を聞いた。私が最初感じたのと同じように、異論が噴出した。一つ一つ丁寧に返答して頂き、会議は2時間を超えた。

私は会の冒頭で役員に、この問題を自分のこととしてとらえ徹底して論議し、十分に理解して頂き、もし、他の保護者から何らかの質問などがあった際は、はっきりと答えられるまでなって頂きたいと言っていた。

とかく聞きかじりで、ありもしない話が面白おかしく伝わっていくのが往々にしてあるので、それだけは絶対に避けたかった。
今回の件が発生した直後に学年分会総会を開いたのだが、残念ながら、とんでもないデマが飛び交ったので、それを消し去るのに大変な思いをしていた。

私はその間ほとんど発言することはなかったが、話が一段落したのを見計らって「みなさん、どうでしょう・・校長先生を信じてみませんか。私もそうですが、皆さんもおそらく自分の首を掛けてまで、問題を解決しようとする校長は知らないと思います」と発言した。

一瞬静まった。

一人の役員が「それでも上手くいかなかったらどうするのですか」と。

すると、他の役員が「1年半もかかって導き出された方法です」「いじめた側の生徒保護者も受け入れているのだから、自分たちは認めて、上手くいくように努力しましょう」と。

誰からともなく拍手が起きた。

校長は「ありがとうございます」と深々と頭を下げた。

ほどなく処分は実行され、校内は何事もなかったかのように平穏だった。ただ、先生方は放課後各家庭を訪問し、その日の授業内容を教えてくれた。

かくして無事和解が成立した。

一人の保護者がわが子を、身体を張って懸命に守ろうとした出来事だったが、多くのことを学ばせてもらった。

時は経ち、その生徒たちの卒業式の日、いじめられた生徒のお母さんが私のところへ駆け寄ってきて「会長さん、色々とありがとうございました」「お陰で息子はOOへ進学も決まりました」と声を掛けてくれた。

私は涙が出そうになるのを抑えて「大した力にもなれず申し訳ありませんでした」「息子さんの卒業そして進学おめでとうございます」と深く頭を下げた。



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