2012年07月24日
大人もちゃんとやってよ
【PTA奮戦記】№8
ーーーーいじめをどう防ぐーーーー
(もうひとつの事例。夏休みに校長先生と教頭先生宛に出した手紙です。)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
平成9年8月1日
○○ 校長先生
○○ 教頭先生
暑い日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか。
早速で申し訳ありませんが本題に入ります。お二人にお会いしてお話しした方が良かったのかもしれませんが、時間の都合あるいは文章の方が、意が通じることもあるかと思ってお手紙にさせていただきました。
育友会新聞で私の挨拶の最後に育友会に「何かありましたら気軽に声をかけて下さい」と書いていましたら数名の方からご意見がありましたので、ご報告と共に今後の対応をお願い申し上げます。
(第1)私の文章の中で“子供たちが、挨拶が良くできるのは、先生方のおかげです”と言うところで「本当にそう思っているのですか」と質問されました。「はいそう思っています」とお答えしましたらその方は次のようなことを言われました。
これは自分のお子さんから聞かれたことだそうです。
新聞を読んで子供に「おまえはちゃんと挨拶してるか」と聞いたら「僕は挨拶しよっばってん先生の返事してくいらっさんもん」「そいけんあんまいしとうなか」と言ったそうです。
(第2)これは私が直接聞いたことです。この方は以前小学校の役員をされていた方で子供さんは大きくなられています。
最近挨拶してくれる子が少なくなったと言われました。そしてもう一つ挨拶はしてもちゃかしたような言葉をはいていく子が目立つとも言われました。
(第3)先の役員会の折りに給食のパンについて「あまりおいしくなくて、もよくかみ残さないで食べるように指導して下さい」とお願いしたのですが、ある保護者の方から「おいしくないから食べないのではなく時間がないから食べられないようですよ」というお話がありまた。
私はあまりよく理解できなかったのですが、それというのも校長先生はご存じのように、前回の給食運営委員会の折りには時間の問題は出なかったと思います。
そこで、自分の息子二人に聞いてみたのですが二人とも、おいしくないからではなくて時間がないから食べないときがあると言っておりました。それでもまだ信じられなくて他の保護者に尋ねたところ多くの人が、時間が足りないのだとおっしゃっていました。
このことを聞いていく中で意外なことが解ってきました。実は子供たちがパンを残すときは多くの場合授業が長引いて給食時間が削られているようです。また子供達が言うには「先生達は時間ば守れて言わすばってん自分たちも守らっさんもん」「授業の始まりなんかよう遅れてこらすばい」と不満げに言う子もいるそうです。
これらのことが事実なのか、あるいは事実としてどれくらいの頻度なのかは分かりません。特に子供をとおしてのことですから。
そこでとりあえず子供達の言葉が事実だと仮定したうえで、私なりの考えを述べさせていただきます。
第一の先生が挨拶を返してくれないという件ですが、そういう先生もいらっしゃるし、その先生にしてもたまたまそういうときもあったということだと私は信じています。
しかし、たった一人の人が、たった一言が、すべての印象を変えることがあります。
旅行に行った際に、最初に乗ったタクシーの運転手さんにとても親切にされると、その町全部の人が親切なように感じて「あの町は人が親切でとてもすばらしい町ですよ」となってしまいます。
第二の挨拶する子が少なくなった、或いはちゃかすようになったということは、ある意味で大人の側に大きな責任があると思います。社会背景が子供達から見ると大人が信じられない部分があまりにも多すぎます。親しく挨拶をしていい人なのかそうでないのかを子供達自身が判断しなければならない時代のようですが、これを子供達に求めるのは無理だと思います。
今子供達が判断して対応していることは、私の経験からして学校から遠くになるにつれて挨拶するのが少なくなっているように思われます。
ちゃかす言い方をするのは、マスメディアにおおいに責任があると思います。これは先生方も認識されているように、子供に人気のある番組は多くが人を馬鹿にしたような言い方をしています。だからといってこのマスメディアの流れを止めるのは難しいことですから、これについては子供達の判断力を付けさせなければいけないと思います。
第三の給食時間については、まるまる時間を使っても長いとはいえない時間のようですので、他の授業と同じように大事にしていただきたいと思います。
三つの件を総合的に考えてみますと、子供達の要望として先生達にも挨拶をしてもらいたい、時間を守ってもらいたいと訴えているのではないでしょうか、もちろんここでは学校生活の中での要望ですから先生にとなっていますが、これと同じことが家庭や社会でもいえると思います。
つまり大人の私たち全員に訴えていると理解すべきです。もう少し大きくとらえると、単に挨拶や時間の問題だけではないと思います。私たちが子供達に要求している多くのことについて「大人もちゃんとやってよ」と叫んでいるのではないでしょうか。
いじめが発生する大きな原因の一つとして子供達から見て大人に矛盾を感じたときと考えます。強い立場にある大人に直接訴えることが出来ずに、だんだんとストレスがたまり弱いものをいじめることによって発散するのではないでしょうか。
凶悪事件が低年齢化しているようですが、その要因の一つに矛盾を感じるようになる年齢が下がってきていることが挙げられると思います。頭の発達と心の発達のバランスがとれていないのだと思います。
いじめようとする子を押さえる対処療法よりいじめる必要のない環境づくりがもっとも大事だと考えます。
その為には大人が先ず基本的なルールを守るべきです。その基本的なルールを自らが守りながら子供の躾を最もしなければいけないのは保護者だと思います。
I小学校の保護者の皆さんは先の現地研究発表会でのアンケート調査で分かるように約63%の人が躾は家庭教育が第一と答えています。ちなみに学校にお願いしたいと答えた人は11%でした。また躾教育については96%の人がしていると答えています。にもかかわらず本当に旨くいっているかというと、方法が悪いのかなかなか難しいようです。
私の個人的な意見ですが、学校に通うようになってからは学校内で受ける影響がもっとも大きいのではないかと思います。現実的にみて子供が一日を過ごす時間は睡眠時間をのぞけば多くが学校生活です。その中で大人との関わりはほとんどが先生方です。そして、その先生は子供達にとって意識して学ばなければならない存在です。家庭や社会の教育は意識して学ぶ部分はとても少ないのではないしょうか。ですから先生方の影響力は大変大きいものがあると思います。
I小学校の場合保護者は、父母・祖父母合わせれば千人を超えると思います。その中には子供に躾をするのがいろいろな事情で難しい人もいるかもしれません。
そこで先生方にお願いです。教育者のプロとして私たち保護者も含めてリードしていただければと思います。これは決して何もかもお任せするというのではありません。躾は家庭ですべきと理解したうえで、その足りない部分を補っていただきたいと願っています。
私たち保護者は先生方がのびのびと教育をしていただけるような環境づくりを精一杯していきたいと思っています。
慎重にご検討していただいた上でよりよい学校づくりの為に対応していただきますようお願い致します。
最後になりましたがまだまだ暑い日が続きそうですのでくれぐれもお体ご自愛下さいますようお祈り申し上げます。
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校長先生からお礼の電話を頂き、2学期から改善された。
ーーーーいじめをどう防ぐーーーー
(もうひとつの事例。夏休みに校長先生と教頭先生宛に出した手紙です。)
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平成9年8月1日
○○ 校長先生
○○ 教頭先生
暑い日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか。
早速で申し訳ありませんが本題に入ります。お二人にお会いしてお話しした方が良かったのかもしれませんが、時間の都合あるいは文章の方が、意が通じることもあるかと思ってお手紙にさせていただきました。
育友会新聞で私の挨拶の最後に育友会に「何かありましたら気軽に声をかけて下さい」と書いていましたら数名の方からご意見がありましたので、ご報告と共に今後の対応をお願い申し上げます。
(第1)私の文章の中で“子供たちが、挨拶が良くできるのは、先生方のおかげです”と言うところで「本当にそう思っているのですか」と質問されました。「はいそう思っています」とお答えしましたらその方は次のようなことを言われました。
これは自分のお子さんから聞かれたことだそうです。
新聞を読んで子供に「おまえはちゃんと挨拶してるか」と聞いたら「僕は挨拶しよっばってん先生の返事してくいらっさんもん」「そいけんあんまいしとうなか」と言ったそうです。
(第2)これは私が直接聞いたことです。この方は以前小学校の役員をされていた方で子供さんは大きくなられています。
最近挨拶してくれる子が少なくなったと言われました。そしてもう一つ挨拶はしてもちゃかしたような言葉をはいていく子が目立つとも言われました。
(第3)先の役員会の折りに給食のパンについて「あまりおいしくなくて、もよくかみ残さないで食べるように指導して下さい」とお願いしたのですが、ある保護者の方から「おいしくないから食べないのではなく時間がないから食べられないようですよ」というお話がありまた。
私はあまりよく理解できなかったのですが、それというのも校長先生はご存じのように、前回の給食運営委員会の折りには時間の問題は出なかったと思います。
そこで、自分の息子二人に聞いてみたのですが二人とも、おいしくないからではなくて時間がないから食べないときがあると言っておりました。それでもまだ信じられなくて他の保護者に尋ねたところ多くの人が、時間が足りないのだとおっしゃっていました。
このことを聞いていく中で意外なことが解ってきました。実は子供たちがパンを残すときは多くの場合授業が長引いて給食時間が削られているようです。また子供達が言うには「先生達は時間ば守れて言わすばってん自分たちも守らっさんもん」「授業の始まりなんかよう遅れてこらすばい」と不満げに言う子もいるそうです。
これらのことが事実なのか、あるいは事実としてどれくらいの頻度なのかは分かりません。特に子供をとおしてのことですから。
そこでとりあえず子供達の言葉が事実だと仮定したうえで、私なりの考えを述べさせていただきます。
第一の先生が挨拶を返してくれないという件ですが、そういう先生もいらっしゃるし、その先生にしてもたまたまそういうときもあったということだと私は信じています。
しかし、たった一人の人が、たった一言が、すべての印象を変えることがあります。
旅行に行った際に、最初に乗ったタクシーの運転手さんにとても親切にされると、その町全部の人が親切なように感じて「あの町は人が親切でとてもすばらしい町ですよ」となってしまいます。
第二の挨拶する子が少なくなった、或いはちゃかすようになったということは、ある意味で大人の側に大きな責任があると思います。社会背景が子供達から見ると大人が信じられない部分があまりにも多すぎます。親しく挨拶をしていい人なのかそうでないのかを子供達自身が判断しなければならない時代のようですが、これを子供達に求めるのは無理だと思います。
今子供達が判断して対応していることは、私の経験からして学校から遠くになるにつれて挨拶するのが少なくなっているように思われます。
ちゃかす言い方をするのは、マスメディアにおおいに責任があると思います。これは先生方も認識されているように、子供に人気のある番組は多くが人を馬鹿にしたような言い方をしています。だからといってこのマスメディアの流れを止めるのは難しいことですから、これについては子供達の判断力を付けさせなければいけないと思います。
第三の給食時間については、まるまる時間を使っても長いとはいえない時間のようですので、他の授業と同じように大事にしていただきたいと思います。
三つの件を総合的に考えてみますと、子供達の要望として先生達にも挨拶をしてもらいたい、時間を守ってもらいたいと訴えているのではないでしょうか、もちろんここでは学校生活の中での要望ですから先生にとなっていますが、これと同じことが家庭や社会でもいえると思います。
つまり大人の私たち全員に訴えていると理解すべきです。もう少し大きくとらえると、単に挨拶や時間の問題だけではないと思います。私たちが子供達に要求している多くのことについて「大人もちゃんとやってよ」と叫んでいるのではないでしょうか。
いじめが発生する大きな原因の一つとして子供達から見て大人に矛盾を感じたときと考えます。強い立場にある大人に直接訴えることが出来ずに、だんだんとストレスがたまり弱いものをいじめることによって発散するのではないでしょうか。
凶悪事件が低年齢化しているようですが、その要因の一つに矛盾を感じるようになる年齢が下がってきていることが挙げられると思います。頭の発達と心の発達のバランスがとれていないのだと思います。
いじめようとする子を押さえる対処療法よりいじめる必要のない環境づくりがもっとも大事だと考えます。
その為には大人が先ず基本的なルールを守るべきです。その基本的なルールを自らが守りながら子供の躾を最もしなければいけないのは保護者だと思います。
I小学校の保護者の皆さんは先の現地研究発表会でのアンケート調査で分かるように約63%の人が躾は家庭教育が第一と答えています。ちなみに学校にお願いしたいと答えた人は11%でした。また躾教育については96%の人がしていると答えています。にもかかわらず本当に旨くいっているかというと、方法が悪いのかなかなか難しいようです。
私の個人的な意見ですが、学校に通うようになってからは学校内で受ける影響がもっとも大きいのではないかと思います。現実的にみて子供が一日を過ごす時間は睡眠時間をのぞけば多くが学校生活です。その中で大人との関わりはほとんどが先生方です。そして、その先生は子供達にとって意識して学ばなければならない存在です。家庭や社会の教育は意識して学ぶ部分はとても少ないのではないしょうか。ですから先生方の影響力は大変大きいものがあると思います。
I小学校の場合保護者は、父母・祖父母合わせれば千人を超えると思います。その中には子供に躾をするのがいろいろな事情で難しい人もいるかもしれません。
そこで先生方にお願いです。教育者のプロとして私たち保護者も含めてリードしていただければと思います。これは決して何もかもお任せするというのではありません。躾は家庭ですべきと理解したうえで、その足りない部分を補っていただきたいと願っています。
私たち保護者は先生方がのびのびと教育をしていただけるような環境づくりを精一杯していきたいと思っています。
慎重にご検討していただいた上でよりよい学校づくりの為に対応していただきますようお願い致します。
最後になりましたがまだまだ暑い日が続きそうですのでくれぐれもお体ご自愛下さいますようお祈り申し上げます。
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校長先生からお礼の電話を頂き、2学期から改善された。
Posted by 青風 at 06:16│Comments(0)
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